FXでは、為替レートの予測をすることがとても大切となりますが、
この為替レートは二国間の利子率の高低によって決まるという理論があり、これはアセットアプローチと呼ばれています。

例えば、アメリカの預金金利が3%で、日本の預金金利が1%とします。そうすると、アメリカで預金をしたほうが得なので、
日本円を売ってアメリカドルを買うという行動が予測されます。
そうすると、アメリカドルが高くなり、日本円が安くなることになるわけです。

そうすると、日米の金利が等しくなるまで、円安・ドル高が進まなければならないということになってしまいます。しかし、この状態が進んでいくと、これだけ円安が進んだのだから、これからは円高になるだろうと予測する人が増えてきますので、これらの人々はドルを売って円を買うことになります。すると、今度は円高・ドル安が進行するということになります。

つまり、日本の投資家からすれば、自分のアセットを円で持つか、ドルで持つかの選択をしているということであり、アメリカの投資家からしても、同様にドルと円のアセット選択を行っていることになるのです。そして、このようなアセット選択結果の合計が、為替レートを決定しているというのが、アセットアプローチの理論です。

もちろん、現実世界では、政府が為替介入を行うこともありますが、基本的には、このアセットアプローチ理論によって為替レートを説明することができると言ってよいでしょう。